所信表明 平成23年2月

  本日、ここに2月定例市議会を招集いたしましたところ、議員各位におかれましてはご出席を賜り、心から感謝を申し上げます。
 平成23年佐倉市議会が開催されるにあたり、私の所信の一端を述べ、議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 私は、平成19年4月の統一地方選挙におきまして、市民の皆さんからご信託をいただき、佐倉市長の職を全力で務めてまいりました。
 この間、福祉、健康、教育の分野を基軸として、安心できる高齢化・少子化時代の福祉の充実、暮らしやすい生活環境の整備、次世代を担う青少年の育成、産業経済の活性化等を掲げ、安心・安全な日常生活や地域活性化に資する施策、財政基盤の持続性確保に向けた取組み、道路開通に向けた志津霊園問題の抜本的な解決などに取り組んでまいりました。ご理解、ご協力を賜りました議員各位並びに市民の皆さんに、改めて深く感謝を申し上げる次第であります。
 今後は、達成した課題につきましてはその充実に努め、また、着手したばかりの課題につきましては実りあるものとなるよう取組みを進めていく必要があります。加えて、地方分権化の進展をはじめ激動する社会情勢の中で、今後新たに発生する課題につきましても、その解決に向けた取組みを実施していかなければなりません。
 日本は、少子・高齢化、人口減少、900兆円を超える債務等の財政的課題、教育や平和に関する課題、景気と雇用など、解決していかなければならない課題が多くあり、私たち国民は、かつて経験したことのない、大変厳しい時代を迎えております。
 地方に目を向けますと、昨今の行政課題は、景気の低迷などから市民生活に直結しており、地方財政に直接的な影響となって現れてまいりますことから、自治体経営の舵取りは、大変難しいものと認識しております。
 このような社会情勢の中で、佐倉というまちが「光輝き、自立した創造性に富んだまち」となるためには、直面する課題に対し、果敢にチャレンジし、今こそ佐倉のために何を成すべきかを考え、その成果を市民が享受できるよう、市民と行政が協働して地域社会を創造していかなければなりません。
 今後は、国の役割と地方の役割がさらに明確となる時代の中で、地方分権化の波を受け止めていく必要があります。このため、佐倉市が自らの選択とその責任のもと、自立と創造のまちへ歩むための絶好の機会であると捉え、当市の持つ資産である「歴史、自然、文化」を基礎として、地域をより豊かにし、住民福祉の増進につなげる施策を展開し、明日の佐倉のために努力していく必要があります。
 私の理想とする「ふるさと佐倉」の創造は、その過程にあります。佐倉市は、さらに飛躍し、発展していかなければなりません。市民の皆さんが心身ともに充実した日常生活を送ることができるよう、引き続き、その仕組みを構築していくことが重要であると考えております。
 先の議会におきまして第4次総合計画の基本構想及び前期基本計画をご承認いただき、平成23年度から新たな計画がスタートすることとなります。
 この新たな基本構想に即した将来の都市像の実現に向け、当市の資産である「歴史、自然、文化」をかたちあるものに創造し、市民の皆さんとともに「佐倉への思いをかたち」にしていく10年間とする必要があります。また、前期基本計画の5年間は、財政基盤の基礎づくりを進め、自立し、選ばれたまちとなるために、果敢にチャレンジする期間であると捉えております。このため、平成23年度以降の実施計画の策定に当たりましては、社会情勢を適確に捉え、適宜見直しを図ってまいります。
 次に、ただ今申し上げました佐倉への思い、ふるさと佐倉のまちづくりを進めるに当たり、主な施策の考え方を申し上げます。

 最初に平和に関する施策であります。
 市民の皆さんが安心・安全な市民生活を送ることができるまち、活気あるまちとなるためにも、平和は、基本的な要素であります。
 佐倉市は、平和宣言都市でございます。しかし、世界のどこかで、国内紛争や国と国との紛争のために、今この瞬間にも、尊い命が犠牲となっております。これらの紛争は、子どもたちをも巻き込み、基本的人権の尊重に反する行為であると私は考えております。
 一昨年から、平和市長会議に参加し、県内の自治体の代表者にも加盟を呼びかけてまいりました。これまでの日本の繁栄は、先の戦争で犠牲になった方々と残された方々の弛まぬ努力によるものであることを今一度考え、引き続き、平和の尊さを訴えて行く必要があります。

 次に、福祉・健康に関する施策であります。
 福祉施策は、市民の皆さんが光輝き、将来に向けた活動が可能となり、今を安心して生活するための重要な役割を担っています。夢と希望を持ち続け、健康な人生を謳歌することができ、活気と活力に満ちたまちとなるよう、福祉、健康、生涯学習等の施策を継続し、さらに充実して行くべきと考えます
 一つ目は、高齢者の方々に対する施策であります。
 これまで、高齢者の施設入居待機者への対応を図るため、300床、3か所の特養施設を誘致してまいりましたが、高齢化が今後もさらに進むことから、入居待機者の解消に向けた取組みを継続して行かなければなりません。このため、引き続き特養施設の充実に努めるとともに、小規模施設、在宅介護などに対する施策も進めるなど、多方面から対応してまいります。
 また、認知症ネットワークを広げ、地元医師会、薬剤師会、歯科医師会、社会福祉協議会などと連携し早期発見、早期治療に努めるとともに、認知症に対する正しい知識の啓発に努め、市民の皆さんの健康の増進を図る施策を展開して行くべきと考えます。
 また、社会問題となっている自殺への対策につきましても、地元医師会等と連携する中で取り組む必要があります。
 二つ目は、子育て世代に対する施策であります。
 佐倉市の人口構成を見ますと年少人口の減少が顕著であり、子育て施策は大きな課題であります。未来の佐倉市を担う子どもたちを育むことは、持続可能な佐倉市を構築するために重要な要素でございます。さらに、子育て施策の充実は、佐倉市に住んでいただける方々を増やし、定住人口の維持、増加にも繋がります。
 これまで私は、市内全体を見る中で、先ずは、施設の充実という観点から、公立保育園の2か所の改築をはじめ、民間保育園の誘致などを実行してまいりました。市内の待機児童の状況からすれば、さらに保育園施設の充実を図って行くべきと考えます。
 また、ひとり親家庭への支援、子ども医療費助成の段階的拡大など、子育て環境の総合的な強化が重要であります。

 次に、生活環境の向上に関する施策であります。
 日常の生活環境の向上は、福祉・健康とともに地域社会が発展し、維持されていくための基礎的な要素でもあります。さらに、地域社会のコミュニティの維持、農業の活性化、定住人口・交流人口の増加にも寄与するものと考えます。
 これまで、私は、佐倉市の東西を結ぶ市道1-32号線(井野・酒々井線)の全線開通、ふるさと広場へのアクセス道路の拡幅・改良、上座跨線橋側道の整備と周辺道路網の整備、城下町佐倉の景観形成のための佐倉新町通りの電線類地中化など、地域道路交通の安心、安全あるいは産業振興に資する施策を行ってまいりました。また、市民の利便性を確保するため、交通不便地域解消に向けた取組みや休日の市民向け窓口サービスを開始するなど行政サービスの拡充に努めてまいりました。
 今後も自然環境との調和、交通対策、産業振興など多角的な視点に立って、市民の皆さんのライフスタイルの多様化に対応した生活環境の整備を図って行く必要があります。

 次に、産業経済の活性化に関する施策であります。
 佐倉市は、全市域が首都圏から50キロメートル以内に位置し、通勤時間が1時間圏内にありますことから、都心のベッドタウンとして昭和40年代から発展し、生産年齢人口も増加してまいりました。しかしながら、現在は、核家族社会の進展に伴って、成長した子どもたちが都心等へ転出するなど、高齢化が進んでいる状況にあります。佐倉市で教育を受け、就業し、家族を養い、生涯佐倉市の一員として人生を歩み続けることができるまちを創造するためには、市内の産業経済の活性化、雇用機会の確保が必要不可欠であります。
 私は、積極的に新たな商工業施設の誘致を図るとともに、当市の主な産業であります農業、観光などを支援し、これらを連携させることで、市内の産業経済が発展し、雇用機会を確保することができるものと考えております。昨年4月には、産業振興条例を施行し、現在、条例に基づく産業振興ビジョンの策定に向け、その作業を進めているところでございます。
 私は、これまで、さまざまな機会を捉えて、多角的な視点から佐倉市の魅力をアピールしてまいりました。しかしながら、新たな商工業施設の誘致や産業間の連携を図るためには、市街化調整区域などの産業振興も重要となりますことから、自然環境の保全等と整合性を図りつつ、進めてまいりたいと考えております。

 次に、教育に関する施策であります。
 これまで、小中学校の校舎、体育館等の学校施設の耐震化や教材、パソコン等の備品整備を進めてまいりました。また、生涯学習施設では、弥富公民館の改築等を行ってまいりました。今後も、耐震改修などを含め、子どもたちが勉強に集中できる環境の充実や生涯学習施設の整備など、順次、計画的に進めて行く必要があります。
 佐倉市は、教育、文化、芸術、スポーツなどの分野で日本を代表する人材を多く輩出している土地柄でありますことから、国立歴史民俗博物館、川村記念美術館、佐倉市立美術館などの芸術・文化施設と学校が連携し、青少年の育成を図り、教育環境を向上させることで、佐倉市の教育が素晴らしいと感じ、佐倉市に転入する方々が増え、今後の日本を支える人材を佐倉から輩出することに繋がるようにすべきと考えます。

 次に、行政内部の改革でございます。
 継続は力なりと申しますとおり、行政内部の効率化は、継続して進めて行く必要がございます。
 私は、これまで、ファシリティマネジメントの考え方を施設の設置や管理などに取り入れてまいりました。市職員のマネジメント能力を向上させ、行財政改革を継続することで、その効果をさらに発揮することができると考えております。昨年6月には、資産管理経営室を設置し、公共施設の効率的な運営を図るため、集中的な施設管理を行っております。
 不断の行財政改革は、職員の意識を改革するためにも必要でありますことから、さらに効率性の高い行財政を目指すべきと考えております。

 最後に、志津霊園問題であります。
 志津霊園問題は、佐倉市の大きな課題の一つであり、長期間にわたり膠着状態が続いておりました。
 私は、これまで、本昌寺との最終協定の締結、本昌寺による下志津畔田地先の代替地の造成着手など、解決に向け、大きく進展させることができました。今後は、平成27年度の開通を目標に、さらに他寺との問題に対しましても粘り強く、誠実に、かつ、き然とした態度で解決に向けた交渉を進めて行くこととなります。

 以上、主な施策の考え方を申し上げました。
 私は、明日の佐倉を創造し、佐倉市を活性化するためには、総合的な視点に立脚し、前向き、生産的にチャレンジする多角的な施策の展開が必要であると考え、佐倉市が持続可能な成熟した都市となり、限りなき佐倉となるよう、市民の皆さん、議会、職員が一体となって、「佐倉への思い」を一つひとつ着実にかたちにして行かなければならないと考えております。
 佐倉市のさらなる飛躍のため、議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力を重ねてお願いいたしまして、平成23年の私の所信といたします。